債券保有者:変化を促し成果を形成することに貢献

Sep 03, 2024

公募市場の投資家によるエンゲージメント活動が、より良いESGの実践と成果にどのように役立つかを見ていきたいと思います。

インパクト・アラインド債券戦略では、2つの方法で、主要な持続可能性の課題解決に貢献することを目指しています。一つ目が、世界で最も大きな環境問題や社会問題の解決に向けて自ら解決策を提示している発行体への投資、二つ目が、投資家としてのスチュワードシップ活動を通じてのもので、これは他の投資家と共に政策当局や規制当局といったステークホルダーと協働して行います。われわれは貸し手であり、投資先企業の直接的な株式保有者ではありませんが、債券資産の有限性(満期が固定されているため)は、興味深く、しばしば過小評価されている力を発揮します。満期日のない株式とは異なり、債券を発行する企業は、バランスシートの比率を維持し、満期を迎える債券を借り換えるために、市場へのアクセスを繰り返し必要とする傾向が見られます。新しい資本への継続的なアクセスの必要性、そして理想的にはできるだけコストを抑えたいという点を踏まえると、債券投資家は必ずしも株式投資家ほど不利にならないことを意味するかもしれません。

エンゲージメントは、私たちの戦略の投資モニタリング・プロセスの一部です。私たちの取り組みは、より深い知見を得ることに主眼を置いており、インパクトレポートを通じて企業がどのような影響を与えようとしているかをよりよく理解することから、市場機会をとらえるために事業をどのように位置づけているかについての洞察を得ることまで多岐にわたっています。場合によっては、企業がサプライチェーンや廃棄物処理に対して責任あるアプローチを取るようにすることや、企業が将来の債務構成をどのようにしていくべきかに関する助言など、変革を促すよう働きかけることもあります。私たちの助言に対して、変化が見られずエンゲージメントが実を結ばなかった時には、将来の新規債務発行に対する支援は行わないこともあり、発行体の債務コストに悪影響を及ぼす可能性をもたらすことができます。これらを組み合わせることで、発行体には期待していることを理解してもらいながら、情報に基づいた投資判断を行うことが可能となり、さらに投資家にとって有用な報告をすることが出来ます。

より深い洞察を得るためのエンゲージメントの例として、陸上および洋上風力発電機の欧州の大手製造・サービス企業と持続可能な事業戦略に関して継続的な交流を行ってきました。これには、経営戦略を再考し、再生可能エネルギー分野への挑戦を検討しながら、同業他社のビジネスモデルと比較した場合の盤石性を評価するといった、経営幹部との継続的な協議が含まれます。同社による、洋上風力発電における熱意を再確認し、強力なプロジェクト・パイプラインのニュースを共有することが出来ました。再生可能エネルギー産業が直面する逆風はあるものの、事業のファンダメンタルズを再確認することができたことから、エクスポージャーを維持しました。

ESGラベル付き債券市場の出現は、債券投資家が発行体に対して優先順位や選好を示すことができるもう一つの機会であり、私たちがどの債券をサポートする意思があるか、発行体が優先的に取り組むべき具体的なESG問題はどのようなものであると私たちが見ているかを差別化することができます。発行が不成功に終わることを避けるために、発行体は、ESG債券を発行する前に、私たちとエンゲージメントを行うことができます。

課題に取り組むだけでなく、インパクト・アラインド戦略に関するエンゲージメントは、他の主要な利害関係者(政治家、規制当局、市民社会、顧客など)にも向けられています。というのも、私たちは、持続可能性の課題に取り組むためには、より広範な金融・経済システムにおいてエンゲージメントが必要となる体系的な変革が必要であると認識しているからです。私たちは、このような活動を二者間で行う場合もあれば、エンゲージメント・イニシアティブの一員として協働することもあり、これにより発行体や主要な利害関係者に影響を及ぼす範囲を広げることができます。私たちのエンゲージメントには、森林破壊に関する投資家の政策対話(IPDD:森林減少を食い止めるために政府と協働する世界的な共同投資家イニシアティブ。2020年7月に結成)の継続的な共同議長を務めるとともに、保護債の発行に向けて投資バリューチェーンの主要な関係者と協働することが含まれます。

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